Japanische Klassiker mit Furigana
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しんじゅのことば
新樹の言葉
Lesen Sie 新樹の言葉 (しんじゅのことば) von Dazai Osamu (太宰 治) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 29.156 Zeichen · 59 Bildschirme
きのうの郵便屋さんが立っている。やっぱり、可愛い顔をして、にこにこ笑いながら、
「や、まだおやすみだったのですね。ゆうべは、酔ったんですってね。なんとも、ありませんか?」ひどく、馴れ馴れしい口調である。
いや、なんともありません、と私は流石にてれくさく、嗄れた声で不気嫌に答えた。
「これ、幸吉さんの妹さんから。」百合の花束を差し出した。
「なんですか、それは。」私は、その三、四輪の白い花を、ぼんやり眺めて、そうして大きいあくびが出た。
「ゆうべ、あなたが、そう言ったそうじゃないですか。なんにも世話なんか、要らない。部屋に飾る花が一つあれば、それでたくさんだって。」
「そうかなあ。そんなこと言ったかなあ。」私は、とにかく花を受け取り、「いや、どうも、ありがとう。幸吉さんと、妹さんにも、そう言って下さい。ゆうべは、ほんとうに失礼しました。いつもは、あんなじゃないのですから、こわがらないで、どんどん宿へ遊びに来て下さいって。」
「でも、言っていましたよ。仕事の邪魔になるから、宿へ来るなって言われたので、そのうちお仕事がすんでから、みんなで御岳へ遊びに行くんだ、とそう言っていましたよ。