Japanische Klassiker mit Furigana
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さるかにかっせん
日本の神話と十大昔話
楠山 正雄
Lesen Sie 日本の神話と十大昔話 (さるかにかっせん) von 楠山 正雄 (くすやままさお) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 36.605 Zeichen · 76 Bildschirme
「どうもいい茶がまを手に入れたと思ったら、とんだものをしょい込んだ。どうしたものだろう。」
と考えていますと、門の外で、
「くずい、くずい。」
という声がしました。
「ああ、いいところへくず屋が来た。こんな茶がまはいっそくず屋に売ってしまおう。」
和尚さんはこう言って、さっそくくず屋を呼ばせました。
くず屋は和尚さんの出した茶がまを手に取って、なでてみたり、たたいてみたり、底をかえしてみたりしたあとで、
「これはけっこうな品物です。」
と言って、茶がまを買って、くずかごの中に入れて持って行きました。
二
茶がまを買ったくず屋は、うちへ帰ってもまだにこにこして、
「これはこのごろにない掘り出しものだ。どうかして道具ずきなお金持ちをつかまえて、いい価に売らなければならない。」
こう独り言を言いながら、その晩はだいじそうに茶がまをまくら元に飾って、ぐっすり寝ました。すると真夜中すぎになって、どこかで、
「もしもしくず屋さん、くず屋さん。」
と呼ぶ声がしました。はっとして目をさましますと、まくら元にさっきの茶がまがいつの間にか毛むくじゃらな頭と太いしっぽを出して、ちょこなんと座っていました。