Japanische Klassiker mit Furigana
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にほんのび
日本の美
中井 正一
Lesen Sie 日本の美 (にほんのび) von 中井 正一 (なかいまさかず) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 96.126 Zeichen · 187 Bildschirme
人が目をそばだたせる美しさ、燦爛の美の世界をすりぬけて、第二の滋味の美の世界にわけ入るには、自然の美の世界をぬすみ見、ぬすみ取るといいますか、人間の意識、こころで、ひねくりまわしたり、やりとりできるものを一山越えて向うに出てしまわなければなりません。
自然が何となく、水の流れるままに、草木が生えるままに、木の葉が朽ちるままになりながらその隅々に、しみじみと心に沁みわたる美しさをひそませている、この美しさをぬすみとろうとする時、この第二の滋味の美が生まれてくるともいえましょう。
人のこころをうつ石を捨て去って、その庭を再び築き直すこころがまえの、美の探求者としての日本人は、いわば、美の構成者としては容易ならざる高度な世界にわけ入った、美の冒険者ともいうべきでありましょう。
この第二の美の探求の精神は、日本のあらゆる芸術の世界にもゆきわたっています。かの世界的建築家としてのブルーノ・タウト氏が、桂離宮に対して放った感嘆は、この日本の第二の美、滋味の美に向って放った感嘆であったのであります。
彼は、日本の建築で、金色燦然たる日光の建築と、まことに滋味な桂離宮を対立せしめて、日光の建築は、世界にザラにある美であり、むしろそれは俗悪である。