Japanisch lesen

Japanische Klassiker mit Furigana

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あゆむ

日本プロレタリア文学集・23 婦人作家集(三)

戸田 豊子

Lesen Sie 日本プロレタリア文学集・23 婦人作家集(三) (あゆむ) von 戸田 豊子 (とだとよこ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 21.183 Zeichen · 44 Bildschirme

Aozora Bunko

「おう」

「あら。戻りましょうね――食堂へ行くとこなんだけど」

「まあ歩こうよ」

「今朝×君がやられたらしい」門口へスパイが張りこんでいた、お昼頃別のものが見に行ったときもやはりそうだった。――

「僕のとこも危いんだ。外にも二三人やられたんがいるが、これ預っといてくれないか」

とも子は赤い包紙にくるんだ菓子折みたいなものを渡された。

「あ、いいとも、ご飯はまだ?」

「まだだけど、そうしてられない――」

「じゃ、どこまで歩いてさよならにする」

「此処からでもいいな――急ぐんだ」

「さよなら、じゃ。体は大丈夫?」

「ふん、じゃ失敬」

雨外套の前を掻き合せながら彼が大急ぎで馳け出した。喧しく交叉線路を鳴らして、××行が丁度停ったとこであった。

四角へ巡査が群がり自動車の一斉検閲がはじまった。

とも子はも一度坂を下って間借へ帰った。

数日経って兄がやって来た。まだ坐らない内から、

「どうした、馬鹿に元気がないな」と言った。

「そう」

「なあんだ、そう、なんて――」

「こないだからちっと許り元気がないの、下らない仕事ばっかし毎日しなきゃ不可ないでしょう、頭と手とバラバラな生活をしてる様な気がして」