Japanisch lesen

Japanische Klassiker mit Furigana

ja-reading.com

Lesen Sie japanische Klassiker online mit Furigana. Filtern Sie nach JLPT-Niveau, tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung und übersetzen Sie einen Satz.

あゆむ

日本プロレタリア文学集・23 婦人作家集(三)

戸田 豊子

Lesen Sie 日本プロレタリア文学集・23 婦人作家集(三) (あゆむ) von 戸田 豊子 (とだとよこ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 21.183 Zeichen · 44 Bildschirme

Aozora Bunko

。異常に昂まってゆく左翼への関心が――。そこで「闇から闇へ」の矢継早な弾圧を下して、左翼の組織力を弱めなくてはならない――。

ブル新聞によって日毎報道される、これらの情勢に――松枝の目も耳も異常な緊張さの中におかれた。大衆の関心に対して左翼の組織力は比較にならぬ程弱い、しかし徒らな切歯扼腕であってはならない。

まず与えられた部署からコツコツと築き上げる事だ!

松枝は今湧き上る感激を押えつけ乍ら、キャプテンへ冷静な報告を書こうとしている。餅菓子屋の裏二階三畳。窓によせた机。

近所の工場のエンジンの音が暫く持続した。松枝は机のはしに載せてあった封緘葉書を取り上げた。――夫からの獄信であった。一週間おきに出した三通が、最後の消印の日附から三日程経って、一度に廻送されて来た。

この一月程、一回の音信もせず、面会にも差入にも行かなかった松枝に対して「獄中」では可なり焦燥を感じているらしかった。

「公の仕事以外に何者も持たない今の貴方でしょうけど――」と可なり皮肉に聞える語調であった。

今の松枝がどういう気持で仕事をしているかということを「獄中」へ言ってやらなくてはならない、そういう手紙が多分握り潰されるだろうことがわかっているにしても。