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Japanische Klassiker mit Furigana

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しゅんせつせん

日本プロレタリア文学集・8 葉山嘉樹集

葉山 嘉樹

Lesen Sie 日本プロレタリア文学集・8 葉山嘉樹集 (しゅんせつせん) von 葉山 嘉樹 (はやまよしき) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 34.935 Zeichen · 73 Bildschirme

Aozora Bunko

そこは、印度の靴の爪尖のように、先が尖って、撥ね上っていた。空気はガットで締められていたため、数年前と些も違わないで溜っていた。そして空家の中の手洗鉢のように腐っていた。

そこは、海に沈んでいる部分なので、ジメジメしていた。殊に、第三金時丸の場合では、海水が浸みて来た。

星の世界に住むよりも、そこは住むのに適していないように見えた。

船虫が、気味悪く鳴くのもそこであった。

そこへは、縄梯子をガットにかけて下りるより外に方法はなかった。十五六呎の長さの縄梯子でなければ、底へは届かなかった。

これから病人や死体が、そこへ入るにしても、空気は、楕円形の三尺に二尺位の、ガットの穴から忍び込むより仕方がなかった。

そんな小さな穴からは、丈夫な生きた人間が「一人」で、縄梯子を伝って降りるより外に、方法は無かった。

病人を板か何かに載せて卸すと云うことは、不可能なことであった。病人を負って下りることもできなかった。然し、首に綱をつけて吊り下すことはできた。ただ、そうすると、病人は、もっと早く死ぬことになるのだった。

どうして卸したらいいだろう。

謎のような話であった。