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Japanische Klassiker mit Furigana

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にほんふどうき

日本婦道記

山本 周五郎

Lesen Sie 日本婦道記 (にほんふどうき) von 山本 周五郎 (やまもとしゅうごろう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 13.649 Zeichen · 27 Bildschirme

Aozora Bunko

小松はそう云いながら非難するようにかぶりを振った。

「お姉さまこんなにして一生を終っていいのでしょうか、いつまでもはてしのない縫い張りやお炊事や、煩わしい家事に追われとおして、これで生き甲斐があるのでしょうか」

弥生は縫う手を休めてびっくりしたように妹の顔を見た。妹の頬には血がのぼっていた、三人のなかでいちばん縹緻よしといわれた少し険のある顔だちが、感情の昂ぶっているために美しく冴え、双の眼にはなにやら溢れるような光が湛えられていた、

「生活をお変えにならなければ」

小松は湿ったような声で続けた、

「下男や下婢にできることは、下男や下婢におさせなさるがよろしいわ、そしてお姉さまご自身もっと生き甲斐のある生活をなさらなくては、もっとよろこびのある充実した生きようをなさらなくてはね、そうお思いになりませんか」

「あなたはこの加内の家で下男や下婢が使えると思いますか」

「それはお義兄さまのお考え一つですわ」

小松は遠慮をすてた口ぶりで云った、

「まえから百樹がご推挙している奉行役所へお替りになれば、そしてお義兄さまほどご精勤なさるなら、家士の二人や三人お置きなさるくらいのご出頭はそうむつかしいことではないと思います、百樹もそれはまちがいないと申しておりますし、秋沢さまでもうしろ楯になろうと仰しゃっておいでですわ、お姉さま