Japanisch lesen

Japanische Klassiker mit Furigana

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にっき

日記

宮本 百合子

Lesen Sie 日記 (にっき) von 宮本 百合子 (みやもとゆりこ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 4.692 Zeichen · 10 Bildschirme

Aozora Bunko

七月○日

七月○日

今年の暑気は大変にこたえるように思う。みんながそう云う。

八百屋へ行ったら、まだ午後三時ごろだのに、がらがらんで、青じそ少々、人参少々、玉ねぎというようなものばかりがのこっていて胡瓜なんか、ひどいへぼが三四本台の上にころがっているばかりだ。「あしたは公休日の前日だから、いい時間にいらっしゃらないと何にもありませんよ」

七月○日

○ちゃんが愈※(二の字点、1-2-22)明日出発。朝東京からその弟へあてて、手紙が速達で来た。のこしてゆく若い細君に筆まめに手紙を書くように、良人からのたよりこそ留守の妻への唯一の慰めと励しなのだから、他人に気兼ねをしたりするなどはいらないことだ。むずかしいことを書くには及ばず、様子がわかるようにさえあればいいのだからと云う意味が、生活経験によってもうためされたつよい明るい実感をもって語られている。

その手紙を私も見せて貰う。そして、その文章にこめられているおのずからなつよい響を、妻として自分の胸の裡につたえながら二階へ上って来た。

八畳の方へ、お客用の白レースのテーブルかけをかけて机が出ている。この部屋は、○ちゃんの婚礼のとき、内輪の披露にお客をしたりしたせいか、何年間もこわれたままになっていた床の間の横連子も新しくこしらえられ、電燈のかさも、奇麗な透し入りの新しいのに