Japanische Klassiker mit Furigana
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めいじげきだん ランプのもとにて
明治劇談 ランプの下にて
岡本 綺堂
Lesen Sie 明治劇談 ランプの下にて (めいじげきだん ランプのもとにて) von 岡本 綺堂 (おかもときどう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 167.283 Zeichen · 329 Bildschirme
聞くところによると、この狂言は菊五郎自身が提出したもので、座方の方ではその上場を躊躇して、さらに他の狂言二、三を選んだが、菊五郎がどうも納まらない。あくまでも彼の小猿七之助をやってみたいような意向があるので、座方も遂に我を折って彼の希望を容れたのであるという。いずれにしても、殺伐な事件や陰惨な空気がこの狂言の生命であるから、原作そのままでは到底警視庁の許可を得られそうなはずもないので、数カ所の削除を施して、ともかくも開演の運びに至ったのであるが、諸新聞の攻撃があまりに激しいので、劇場側でも頗る面食らった。
さりとて今さら中止するわけにも行かないので、四面楚歌のうちに一週間ほども興行をつづけていると、警視庁でも輿論の沸騰にかんがみて、さらに劇場に対して上演中止を命令した。今度の興行はこれが一日の通し狂言で、中幕に八百蔵の宗清、福助の常磐御前で、常磐津の「宗清」を出しているだけであったから、この狂言が中止となっては殆んど全部を搗き換えなければならないことになった。暑中の折柄、この不評のあとをうけて更に新狂言を上演したところで所詮成功はおぼつかないと観念して、歌舞伎座では全然その興行を中止することにした。