Japanische Klassiker mit Furigana
ja-reading.com
Lesen Sie japanische Klassiker online mit Furigana. Filtern Sie nach JLPT-Niveau, tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung und übersetzen Sie einen Satz.
めいじげきだん ランプのもとにて
明治劇談 ランプの下にて
岡本 綺堂
Lesen Sie 明治劇談 ランプの下にて (めいじげきだん ランプのもとにて) von 岡本 綺堂 (おかもときどう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 167.283 Zeichen · 329 Bildschirme
新富座見物
切っても、外国人から引幕を贈られたという一種の誇りを覚えれば、それで満足していたらしい。そういう事情があるので、父も母も姉もわたしも、叔父も叔母も、それに近所の知人も加わって、都合十幾人が新富座を見物することになった。
新富座見物
新富座見物のことはわたしもたしかに記憶している。その日は三月の九日で、時間まではさすがにおぼえていないが、何でも朝飯を食ってしまうと、早々に着物を着換えさせられたのを思うと、おそらく午前八時頃から繰り出したのではあるまいか。わたしは鳶八丈の綿入れに黒紋付の紬の羽織を着せられて、地質はなんだか知らないが、鶯茶のような地に黒い太い竪縞のある袴を穿いていた。元園町から人力車にゆられてゆく途中はかなりに寒かったが、車の走るにしたがって、往来の景色が走馬灯のようにだんだん変わってゆくのを、その頃の子供たちはめずらしがって喜んだものであった。それと同時に、その時代の人力車なるものは今日の自動車ぐらいに危険視されて、毎日のように人力車に衝突したり轢かれたりする人間があった。ゆき着いた芝居茶屋は菊岡という家で、わたしはここで袴を脱がされた。