Japanische Klassiker mit Furigana
ja-reading.com
Lesen Sie japanische Klassiker online mit Furigana. Filtern Sie nach JLPT-Niveau, tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung und übersetzen Sie einen Satz.
めいじげきだん ランプのもとにて
明治劇談 ランプの下にて
岡本 綺堂
Lesen Sie 明治劇談 ランプの下にて (めいじげきだん ランプのもとにて) von 岡本 綺堂 (おかもときどう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 167.283 Zeichen · 329 Bildschirme
一番目は「鏡山」で、団十郎の岩藤、秀調の尾上、菊五郎のお初というのが呼び物で大入りを占めた。中幕は団十郎の「仲光」、二番目は菊五郎の「お祭佐七」であった。
五万円問題とは別であるが、明治三十四年の三月、歌舞伎座で「太閤記」大徳寺焼香場を出した。団十郎の秀吉、菊五郎の柴田勝家が呼びもので、これも日々の大入りであったが、この焼香場で勝家が無念のあまりに我が持っている中啓をひき裂くくだりがある。その中啓が普通のものでは気に入らないというので、菊五郎はわざわざそれを京都にあつらえて作らせた。一本が三円五十銭で、毎日それを引裂くのであるから、二十五日間に八十七円五十銭、今日の相場に換算すればおよそ四、五百円になる。普通の小道具であったら、中啓一本ぐらいは何でもないのであるが、特別の好みとなると、それだけ余計な費用を要することになるのであった。勿論、自分の気に入らない小道具を使っては、なんだか心持が悪くて思うような芝居が出来ないというのであろうが、書きおろしの中村仲蔵はそんな贅沢な註文をしないでも、立派に勝家の役を仕負わせて大好評であった。一事が万事、俳優がだんだん贅沢になるので、芝居も廉くは見せられなくなると、その頃の楽屋内でも噂した。