Japanische Klassiker mit Furigana
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めいじかいか あんごとりもの
明治開化 安吾捕物
Lesen Sie 明治開化 安吾捕物 (めいじかいか あんごとりもの) von Sakaguchi Ango (坂口 安吾) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 26.713 Zeichen · 54 Bildschirme
便器の臭気やらウミの臭気やらで、広い陳列室が充満してしまうのだ。
病人は変なカッコウをしてねていた。背中をまるめてフトンをひッかぶっている。まだお休みかしら? お疲れだろうから、とナミ子は思った。近づかずに、ナミ子はそッと戻ってきた。病人が目をさましてオルゴールの合図をするまで待つべきだと考えたからだ。大伍が来て指図をするまで、自分の一存で病人の眠りを妨げるのは慎しむべきであろう。こう考えて、ナミ子は控えの間に燈りを立て並べて待っていた。大伍は一風呂あびたり夕食したりで、なかなか現れてくれない。まず現れたのは川田であった。
「病人はまだおやすみだって?」
「お食事が冷くなってしまったわ。お昼食もお夕食もまだなんです」
川田のあとからそッとついてきたらしいオトメが叫んだ。
「大変だわ。神様のお告げの通りよ。きッと悪いことが起っています。どうしましょう。心配でたまらないわ。ホラ、胸騒ぎのすること。さア、大変。ナム、クシャクシャ」
ナミ子は思わずカギを握って立ち上った。なるほど様子が変だった。もっとも、ナミ子は助手にすぎないから、オルゴールの合図がなければ病室へはいることはまずなかった。