Japanische Klassiker mit Furigana
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はんしちとりものちょう
時代推理小説 半七捕物帳(一)
岡本 綺堂
Lesen Sie 時代推理小説 半七捕物帳(一) (はんしちとりものちょう) von 岡本 綺堂 (おかもときどう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 47.663 Zeichen · 97 Bildschirme
単に幽霊が出るというだけの話ならば、馬鹿とも臆病とも叱っても笑っても済むが、問題がこう面倒になって兄が離縁の掛け合いめいた使に来るようでは、小幡もまじめになってこの幽霊問題を取り扱わなければならないことになった。
「なにしろ一応詮議して見ましょう」と小幡は云った。彼の意見としては、もしこの屋敷に幽霊が出る――俗にいう化け物屋敷であるならば、こんにちまでに誰かその不思議に出逢ったものが他にあるべき筈である。現に自分はこの屋敷に生まれて二十八年の月日を送っているが、自分は勿論のこと、誰からもそんな噂すら聞いたことがない。自分が幼少のときに別れた祖父母も、八年前に死んだ父も、六年前に死んだ母も、かつてそんな話をしたこともなかった。それが四年前に他家から縁付いて来たお道だけに見えるというのが、第一の不思議である。たとい何かの仔細があって、特にお道だけに見えるとしても、ここへ来てから四年の後に初めて姿をあらわすというのも不思議である。しかしこの場合、ほかに詮議のしようもないから、差し当っては先ず屋敷じゅうの者どもを集めて問いただしてみようというのであった。
「なにぶんお願い申す」