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Japanische Klassiker mit Furigana

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はんしちとりものちょう

時代推理小説 半七捕物帳(一)

岡本 綺堂

Lesen Sie 時代推理小説 半七捕物帳(一) (はんしちとりものちょう) von 岡本 綺堂 (おかもときどう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 47.663 Zeichen · 97 Bildschirme

Aozora Bunko

四

大哥の顔を一と目見た時に、こりゃあもういけねえと往生してしまいました。あの女には義理が悪いようですけれども、私のような者はこうして何もかもすっかり白状してしまった方が、胸が軽くなって却って好うございますよ」

「じゃあ気の毒だが、すぐに神田の親分の所まで一緒に来てくれ。どの道、当分は娑婆は見られめえから、まあ、ゆっくり支度をして行くがいいや」

「ありがとうございます」

「真っ昼間だ。近所の手前もあるだろう。縄は勘弁してやるぜ」と、半七は優しく云った。

「ありがとうございます」

金次は重ねて礼を云った。かれの眼は意気地なくうるんでいた。

おたがいに若い身体だ。こう思うと半七は、自分のとりことなって牽かれて行くこの弱々しい若い男がいじらしくてならなかった。

四

半七の報告を聴いて、親分の吉五郎は金杉の浜で鯨をつかまえたほどに驚いた。

「犬もあるけば棒にあたると云うが、手前もうろうろしているうちに、ど偉いことをしやがったな。まだ駈け出しだと思っていたら油断のならねえ奴だ。いい、いい、なにしろ大出来だ、てめえの骨を盗むような俺じゃあねえ。てめえの働きはみんな旦那方に申し立ててやるからそう思え。