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Japanische Klassiker mit Furigana

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はんしちとりものちょう

時代推理小説 半七捕物帳(一)

岡本 綺堂

Lesen Sie 時代推理小説 半七捕物帳(一) (はんしちとりものちょう) von 岡本 綺堂 (おかもときどう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 47.663 Zeichen · 97 Bildschirme

Aozora Bunko

と、こわごわ伺いますと、和尚さまは気の毒そうに、『どうもあなたは御相がよろしくない。御亭主を持っていられると、今にお命にもかかわるような禍いが来る。出来ることならば独り身におなり遊ばすとよいが、さもないとあなたばかりではない、お嬢さまにも、おそろしい災難が落ちて来るかも知れない』と諭すように仰しゃいました。こう聞いて私もぞっとしました。自分はともあれ、せめて娘だけでも災難をのがれる工夫はございますまいかと押し返して伺いますと、和尚さまは『お気の毒であるが、母子は一体、あなたが禍いを避ける工夫をしない限りは、お嬢さまも所詮のがれることはできない』と……。そう云われた時の……わたくしの心は……お察し下さいまし」と、お道は声を立てて泣いた。

「今のお前たちが聞いたら、一と口に迷信とか馬鹿々々しいとか蔑してしまうだろうが、その頃の人間、殊に女などはみんなそうしたものであったよ」と、おじさんはここで註を入れて、わたしに説明してくれた。

それを聴いてからお道には暗い影がまつわって離れなかった。どんな禍いが降りかかって来ようとも、自分だけは前世の約束とも諦めよう。