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Japanische Klassiker mit Furigana

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はんしちとりものちょう

時代推理小説 半七捕物帳(一)

岡本 綺堂

Lesen Sie 時代推理小説 半七捕物帳(一) (はんしちとりものちょう) von 岡本 綺堂 (おかもときどう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 47.663 Zeichen · 97 Bildschirme

Aozora Bunko

勿論そういうものは漆をかけて誤魔かしますが、白鮫にくらべると半分値にもなりません。十枚も束になっている中には、きっとこの血暈のある奴が三、四枚ぐらい混っていますから、こっちもそのつもりで平均の値で引き取るんですが、どうしても仕上げて見なければ、その血暈が見付からないんだから困ります」

「成程ねえ」と半七も感心したようにうなずいてみせた。この薄ぎたない鮫の皮が玉のように白く美しい柄巻になろうとは、素人にちょっと思い付かないことであった。

「あのお武家が、これを売りに来たんですかえ」と、半七は鮫の皮を打ち返して見た。

「長崎の方で買ったんだそうで、相当の値段に引き取ってくれという掛け合いなんです。わたしの方も商売ですから引き取ってもいいんですが、いくらお武家でも素人の持って来たものは何だか不安ですし、おまけにこのとおりの泥鮫で、たった一枚というんですから、もし血暈でも付いている奴を背負い込んだ日にゃ迷惑ですからね。まあ一旦は断わったんですが、幾らでもいいからと頻りに口説かれて、とうとう廉く引き取るようなことになりまして……。あとで主人に叱られるかも知れません。