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Japanische Klassiker mit Furigana

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はんしちとりものちょう

時代推理小説 半七捕物帳(二)

岡本 綺堂

Lesen Sie 時代推理小説 半七捕物帳(二) (はんしちとりものちょう) von 岡本 綺堂 (おかもときどう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 215.865 Zeichen · 432 Bildschirme

Aozora Bunko

富さんも大変に怒りましてね」

一朱銀の効き目で、女房はその日の出来事をぺらぺらとしゃべり出した。

三

富蔵の隣りにお津賀という二十五六の小粋な女が住んでいる。よほどだらしのない女で、旦那取りをしているというのであるが、定った一人の旦那を守っているのでは無いらしく、大勢の男にかかり合って一種の淫売同様のみだらな生活を営んでいるのだと近所ではもっぱら噂された。そのお津賀のところへ稀にたずねてくる五十くらいの男があって、それは自分の叔父さんで、一年に一度ずつ商売用で上州から出て来るのだと彼女は云っているが、どうも上州者ではないらしく、又ほんとうの叔父さんではないらしい。それも例の旦那の一人であろうと長屋じゅうの者には認められていた。

四、五日前の夕方に、その叔父という人が久し振りにたずねて来ると、あいにくお津賀はいなかった。かれは独身者で、外へ出るときに表の戸にしっかりと錠をおろしてゆくので、叔父ははいることが出来なかった。うす暗い門口にぼんやりと立っている男の姿を気の毒そうに見て、井戸端から声をかけたのがこの女房であった。黙っていればよかったが、お津賀さんの帰るまで隣りの家へはいって待っていろと彼女は教えてやった。