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Japanische Klassiker mit Furigana

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はんしちとりものちょう

時代推理小説 半七捕物帳(二)

岡本 綺堂

Lesen Sie 時代推理小説 半七捕物帳(二) (はんしちとりものちょう) von 岡本 綺堂 (おかもときどう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 215.865 Zeichen · 432 Bildschirme

Aozora Bunko

中間はくくりつけられるまでに散散の打擲をうけたらしく、頬にはかすり疵の血がにじんで、髪も着物もみだれたままで、意気地もなく俯向いていた。

それを遠巻きに見物している人達をかきわけて、半七と庄太は前へ出た。庄太は土地の者だけに、そのなかには顔なじみの者もあるらしく、一人の男に声をかけた。

「もし、どうしたんですえ、その中間は」

「鶏をぬすんで絞めたんですよ。しかも真っ昼間、ずうずうしい奴です」

観音の境内には鶏を奉納するものがある。それは誰も知っていることであるが、その鶏がこの頃たびたび紛失するので、土地の者も内々注意していると、今朝この中間が紙につつんだ一と粒の米を餌にして、木のかげで遊んでいる鶏を釣り寄せようとしているらしいので、鶏の豆を売っている婆さんが見つけて、寺内に住んでいる町屋の人達に密告したので、二、三人が駈けて来た。つづいて五、六人が駈けつけてみると、かの中間は大きい銀杏のかげに身を穏すようにして、二、三羽の鶏に米をやっていた。

その挙動が怪しいので、気の早い者はすぐに彼を引っ捕えて詮議すると、中間は奉納の鶏に餌をあたえているのだと云った。