Japanische Klassiker mit Furigana
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はんしちとりものちょう
時代推理小説 半七捕物帳(二)
岡本 綺堂
Lesen Sie 時代推理小説 半七捕物帳(二) (はんしちとりものちょう) von 岡本 綺堂 (おかもときどう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 215.865 Zeichen · 432 Bildschirme
お作のとむらいは今日の夕方に出るはずだと彼女は話した。
半七は更に庄太に案内させて、露路の奥を見まわった。庄太の云った通り、ぬけ裏のゆき止りを竹垣でふさいであったが、その古い竹はもうばらばらに頽れかかっていた。そばには共同の大きい掃溜めがあって、一種の臭いが半七の鼻をついた。こういう露路の奥の習いで、そこらの土はじくじくと湿っているのを、半七は嗅ぐように覗いてあるいた。家へ帰ると庄太はささやいた。
「お作のおふくろを呼んで来ましょうか」
「そうさなあ、こっちへ来て貰った方が静かでいいな」と、半七は云った。
お作の母はすぐに隣りから呼ばれて来た。ひとり娘をうしなったお伊勢は眼を泣き腫して半七のまえに出た。かれは五十に近い大柄の女であった。
「どうも飛んだことだったね」と、半七は一と通りの悔みを云った上で、あらためて訊いた。「そこで早速だが、ゆうべのことに就いてなんにも心あたりはねえのかえ」
お伊勢は鼻をすすりながら昨夜の顛末を訴えたが、それは庄太の報告とおなじもので、別に新らしい事実を探り出すことは出来なかった。半七はまた訊いた。
「その女の人相というのはちっとも判らなかったかえ」