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Japanische Klassiker mit Furigana

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はんしちとりものちょう

時代推理小説 半七捕物帳(二)

岡本 綺堂

Lesen Sie 時代推理小説 半七捕物帳(二) (はんしちとりものちょう) von 岡本 綺堂 (おかもときどう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 215.865 Zeichen · 432 Bildschirme

Aozora Bunko

偶然の機会から新兵衛にも出逢った。

新兵衛はもう生まれ変ったような善人になっているので、むかしの友達の弟に逢ってしきりに過去の罪を謝した。自分たちが手にかけた大尽一家の菩提を弔うばかりでなく、長左衛門が仕置に逢ったのは二月四日で、その命日に毎月かならず放し鰻の供養を怠らないと云った。彼はある寺から長左衛門の戒名を貰って来て、仏壇に祀ってあることも話した。長平もむかしとは人間が違っているので、悔い改めているこの善人を執念ぶかく責めることも出来なくなった。かれは新兵衛の罪をゆるすと云った。新兵衛はよろこんで、御報捨のしるしだと云って彼に二十両の金を贈った。

その金が二人の禍いであった。久し振りで二十両の大金を受け取った六十六部は、その晩すぐに服装をこしらえて吉原へ遊びに行った。それが口火になって彼の殊勝らしい性根はだんだんに溶けてしまった。六十六部は再び昔の長平に立ちかえって、新兵衛のところへ度々無心に行った。しまいには金の無心ばかりでなく、彼は新兵衛の貰い娘のお照の美しいのを見て、飛んでもない無心までも云い出すようになった。相手の飽くことのない誅求には、新兵衛もさすがにもう堪えられなくなって、終には手きびしくそれを拒絶すると、長平はいよいよ羊の皮裘をぬいで狼の本性をあらわした。