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Japanische Klassiker mit Furigana

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はんしちとりものちょう

時代推理小説 半七捕物帳(二)

岡本 綺堂

Lesen Sie 時代推理小説 半七捕物帳(二) (はんしちとりものちょう) von 岡本 綺堂 (おかもときどう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 215.865 Zeichen · 432 Bildschirme

Aozora Bunko

「この頃は阿母さんとあたしが台所で働くんですよ」と、お雪は文字春に話した。「それでも阿母さんはまだほんとうに足が良くないんですから、あたしが成るたけ働くようにしています。今だからよござんすけれど、だんだん寒くなると困りますわ」

そういうわけであるから当分は稽古にも来られまいとお雪はしおれた。稽古はともかくも、今まで大きな店で育っているお雪が毎日の水仕事は定めて辛かろうと、文字春も涙ぐまれるような心持で、不運な若い娘の顔を眺めていると、お雪はまた云った。

「お父っさんは隠居するのも、坊さんになるのも、まあ一旦は思い止まったんですけれど、この頃になって又どうしても家には居られないと云い出して、ともかくも広徳寺前のお寺へ当分行っていることになったんです。阿母さんや番頭が今度もいろいろに止めたんですけれど、お父っさんはどうしても肯かないんだから仕方がありません」

「坊さんになるんじゃないんでしょう」

「坊さんになる訳じゃないんですけれど、なにしろ当分はお寺の御厄介になっていて、ほかの坊さん達が暇な時には、御経を教えて貰うことになるんですって。なんと云っても肯かないんだから、阿母さんももうあきらめているようです」