Japanische Klassiker mit Furigana
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はんしちとりものちょう
時代推理小説 半七捕物帳(二)
岡本 綺堂
Lesen Sie 時代推理小説 半七捕物帳(二) (はんしちとりものちょう) von 岡本 綺堂 (おかもときどう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 215.865 Zeichen · 432 Bildschirme
冬らしくなる筈だ。寝坊の男が朝っぱらからどうしたんだ」
「早速ですが、例の槍突き……。あれで妙なことを聞き込んだので、ともかくもお前さんの耳に入れて置こうと思ってね」と、岩蔵は長火鉢の前に窮屈そうにかしこまった。「ゆうべの五ツ(午後八時)少し過ぎに蔵前でまた殺られた」
「むむ」と、七兵衛も顔をしかめた。「仕様がねえな。殺られたのは男か女か」
「それがおかしい。もし、親分。浅草の勘次と富松という駕籠屋が空駕籠をかついで柳原の堤を通ると、河岸の柳のかげから十七八の小綺麗な娘が出て来て、雷門までのせて行けと云う。こっちも戻りだからすぐに値ができて、その娘を乗せて蔵前の方へいそいで行くと、御厩河岸の渡し場の方から……。まあ、そうだろうと思うんだが、ばたばたと早足に駆け出して来た奴があって、暗やみからだしぬけに駕籠の垂簾へ突っ込んだ。駕籠屋二人はびっくりして駕籠を投げ出してわあっと逃げ出した。が、そのままにもして置かれねえので、半町ほども逃げてから、また立ち停まって、もとのところへ怖々帰って来てみると、駕籠はそのまま往来のまん中に置いてあるので、試しにそっと声をかけると、中じゃあなんにも返事をしねえ。