Japanische Klassiker mit Furigana
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はんしちとりものちょう
時代推理小説 半七捕物帳(二)
岡本 綺堂
Lesen Sie 時代推理小説 半七捕物帳(二) (はんしちとりものちょう) von 岡本 綺堂 (おかもときどう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 215.865 Zeichen · 432 Bildschirme
女の口にくわえていた小指に藍の色が浸みているのを証拠に、七兵衛は子分どもに云いつけて紺屋の職人を探させた。向う両国の紺屋にいる長三郎という今年十九の職人が、すぐに召捕られた。長三郎は列び茶屋のお秋に熱くなって、この夏頃から毎晩のように入り込んでいたが、自分よりも年下で、しかもきのう今日の年季あがりの職人を、お秋はまるで相手にもしなかったので、彼はひどく失望した。ことにお秋には浜町辺のある情夫が付いているのを知って、年のわかい彼は嫉妬に身を燃やした。そうして、結局お秋を殺そうと決心したが、それでも自分の命は惜しいとみえて、かれは人知れず女を殺してしまう方法をかんがえた。七兵衛の想像通り、かれは槍の穂を買って来て、それをふところにしてお秋の出入りを付け狙っているうちに、その夜は彼女が浜町の情夫のところへ逢いに行ったのを知ったので、帰る途中を待ち受けいて、うしろから不意に抱きすくめてその胸を突いた。こうしてしまえば、自分の罪を彼の槍突きに塗り付けることが出来ると思ったのであるが、女にかみ切られた小指が証拠になって、左小指をまいている彼はひと言の云い解きも出来ずに縄をうけた。