Japanische Klassiker mit Furigana
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はんしちとりものちょう
時代推理小説 半七捕物帳(二)
岡本 綺堂
Lesen Sie 時代推理小説 半七捕物帳(二) (はんしちとりものちょう) von 岡本 綺堂 (おかもときどう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 215.865 Zeichen · 432 Bildschirme
「ははあ、それでは知っている筈だ。親父のところへも二、三度たずねて来たことがあるな」
「へえ。この槍突きの一件で、お父様にも少々おたずね申しに出たことがございました」
女装の少年は七兵衛に見あらわされた通り、当時下谷に大きい町道場をひらいている剣術指南内田伝十郎の息子であった。この夏以来、かの槍突きの噂がさわがしいので、血気にはやる若い弟子たちのうちには、世間のため修行のために、その槍突きの曲者を引っ捕えようとして、毎晩そこらを忍び歩いている者もあった。俊之助はそれが羨ましくなったので、今牛若の名を取っている彼は父の許しを受けて、これも先月の末頃から忍んで出た。これまでほかの弟子たちが一度も当の敵に出逢わないのは、むやみに肩肱を怒らせて大道のまん中を押し歩いているからである。自分はまだ前髪立ちの少年であるのを幸いに、女に化けて敵を釣り寄せてやろうと考えて、俊之助は姉の衣服をかりて頭巾に顔をつつんだ。そうして夜にまぎれて忍んで出ると、果たして広徳寺前で不意に突きかけられた。無論に身をかわして引っぱずしたが、相手は逃げ足が早いので、それを取り押えることが出来なかった。