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Japanische Klassiker mit Furigana

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はんしちとりものちょう

時代推理小説 半七捕物帳(五)

岡本 綺堂

Lesen Sie 時代推理小説 半七捕物帳(五) (はんしちとりものちょう) von 岡本 綺堂 (おかもときどう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 215.744 Zeichen · 434 Bildschirme

Aozora Bunko

この時、三十五六の女房が奥から出て来た。彼女は半七に会釈しながらすぐに話した。

「おまえさん、お隣りのことをもう御存じなのですか」

「そんな噂をちょいと聞きましたよ」と、半七は店に腰をおろした。「その子供はまだ帰って来ないのかね」

「いまもお乳母さんが来ましたが、まだ知れないそうで……。わたくし共も一緒だけに、なんだか係り合いで……」

「じゃあ、おかみさんも一緒だったのかえ」と、半七は空とぼけて訊いた。

「ええ。それだけに余計お気の毒で……。いまだに帰って来ないのを見ると、大かた攫われたのでしょうね。玉ちゃんは色の白い、女の子のような綺麗な子ですから、悪い奴に魅こまれたのかも知れません」

「それで、ちっとも手がかりは無いのかね」

「それに就いて、こんな話を聞いたのですが……」と、女房は往来を窺いながら声を低めた。「きのうの八ツ半(午後三時)頃に、玉ちゃんが池の端を歩いているのを見た人があるそうで……。一人じゃあない、カンカラ太鼓を売る人と一緒に歩いていたのが、どうも菊園の玉ちゃんらしかったと云うのです。八ツ半頃というと、天神さまの御境内でみんなが玉ちゃんを探していた頃ですから、それがやっぱり玉ちゃんだろうと思うのですが……」