Japanische Klassiker mit Furigana
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はんしちとりものちょう
時代推理小説 半七捕物帳(五)
岡本 綺堂
Lesen Sie 時代推理小説 半七捕物帳(五) (はんしちとりものちょう) von 岡本 綺堂 (おかもときどう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 215.744 Zeichen · 434 Bildschirme
「やっぱり蝮だろうな」と、半七は云った。
「蝮でしょうか」と、善八もうなずいた。「そうすると、喧嘩にもならねえ。いくら次右衛門がじたばたしても、追っ付かねえ訳ですね」
「いや、喧嘩にならねえとも限らねえ。そのお由というのはどんな女だ」
「お由は十九で、家の娘とは一つ違いです。家の娘はお袖と云って、ことし十八。表向きは主人と奉公人のようになっていますが、つまり従妹同士で、どっちも容貌は良くも無し、悪くも無し、まあ十人並というところでしょうが、お由の方が年上だけにませていて、男好きのする風でした」
「関口屋の裏の四軒長屋には誰と誰が巣を食っている……」
「コロリで死んだ大工の年造、それから煙草屋の大吉、そのほかに仕立屋職人の甚蔵、笊屋の六兵衛……。甚蔵と六兵衛には女房子があります」
「大吉というのは年造の隣りにいる奴だな。そりゃあどんな奴だ」
「二十三四の、色の生っ白い、華奢な奴です。生まれは上方で、以前は湯島の茶屋にいたとか云うことですよ」
「湯島の茶屋にいた……。男娼のあがりか」
「そんな噂です」
「そうか」
半七は薄く眼を瞑じて、又かんがえていた。
四
関口屋の娘お袖は煩い付いた。