Japanische Klassiker mit Furigana
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はんしちとりものちょう
時代推理小説 半七捕物帳(五)
岡本 綺堂
Lesen Sie 時代推理小説 半七捕物帳(五) (はんしちとりものちょう) von 岡本 綺堂 (おかもときどう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 215.744 Zeichen · 434 Bildschirme
今はどうだか知りませんが、昔はこんな悪い女が幾らもいたもので、こんな奴は奉行所の白洲へ出ても、さんざん不貞腐って係り役人を手古摺らせる。どうにも斯うにも仕様がないのでした。
前にも申した通り、団子坂の一件は文久元年九月の出来事で、それは間もなく片付きましたが、お角だけが姿をかくしてしまいました。しかしお角は馬を盗んだ本人ではなく、唯その手伝いをして、一匹の馬をひき出したと云うだけですから、この一件だけで云えば罪の軽い方で、どこまでも其の跡を追って詮議するというほどの事もなかったのです。ほかにも巾着切りや強請がありますが、これとても昔はあまり厳しく詮議しなかったのですから、そのまま無事に過ごしていれば、暗いところへ行かずに済んだかも知れませんが、こんな女は無事に世を送ることは出来ない。結局は何事かしでかして、いわゆる『お上のお手数をかける』と云うことになるのです。
さてこれからがお話です。その翌年、即ち文久二年の夏から秋にかけて、麻疹がたいへんに流行しました。いつぞや『かむろ蛇』のお話のときに、安政五年のコロリのことを申し上げましたが、それから四年目には麻疹の流行です。