Japanische Klassiker mit Furigana
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はんしちとりものちょう
時代推理小説 半七捕物帳(五)
岡本 綺堂
Lesen Sie 時代推理小説 半七捕物帳(五) (はんしちとりものちょう) von 岡本 綺堂 (おかもときどう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 215.744 Zeichen · 434 Bildschirme
「ハリソンが死んでから、シマダという人はここへ来ましたか」と、半七は訊いた。
「ハリソンさん、八日の晩に死にました。その後、シマダさん一度もまいりません。知らせてやりたいと思いますが、シマダさんの家、知りません」
「犬はどうしました」と、半七はまた訊いた。
「犬……犬……」と、ヘンリーは顔をしかめながら云った。「死にました、殺されました。犬の死骸、川に沈んでいました」
彼はその事実を完全に云い現わせないらしく、しきりに手真似をして説明するところによると、ハリソンの飼い犬はよほど残虐な殺され方をしたらしい。眼玉をくり抜き、舌を切り、喉を刺し、腹を裂き、あらん限りの残虐な手段を用いた上で、その死体を川へ投げ捨てたらしく、きのうの朝、即ち三五郎が江戸へ出ている留守中に発見されたのである。なぜそんな残酷な殺し方をしたのか、ヘンリーにも想像が付かないと云うのであった。
「あなた、シマダという人の写真、持っていませんか」と、半七は重ねて訊いた。
「わたくし、ありません」と、ヘンリーは答えた。
しかしハリソンはシマダを撮影したことがあるに相違ないから、何かの必要があるならば調べてみようと云うので、ヘンリーはハリソンの机のひき出しや手文庫などを捜索して、四五十枚の写真を見つけ出して来た。