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Japanische Klassiker mit Furigana

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はんしちとりものちょう

時代推理小説 半七捕物帳(五)

岡本 綺堂

Lesen Sie 時代推理小説 半七捕物帳(五) (はんしちとりものちょう) von 岡本 綺堂 (おかもときどう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 215.744 Zeichen · 434 Bildschirme

Aozora Bunko

駕籠屋の話によると、島田は前後不覚に酔っていたが、決して死んではいなかった。

死んでしまっては六郷の渡しを越えるのが面倒であるから、島田はまだ生きていたに相違ない。正体もなく酔わせて置いて、お角は自分の注文通りの場所へ運んで行ったのであろう。女の手ひとつで、それを仕遂げたか、途中から手伝いの者が加わったか、いずれにしても其の後の成り行きは想像するに難くない。しかも島田の額に犬という字をなぜ書いたか、それは依然として解き難い謎であった。

ハリソン夫婦を殺した下手人も、お角であることは大かた想像されたが、彼女がなぜ異人夫婦を殺すに至ったか、その仔細はやはり判らなかった。お角は八日の夜のうちにハリソン夫婦を殺し、併せてその犬を殺し、その翌日は島田を誘い出して殺した。この筋道に間違いはあるまいと思われるのであるが、なぜ殺したか、どういう方法で殺したか、半七はその判断に苦しんだ。

「おい、松。ここでいつまで悩んでいても仕方がねえ、ともかくも写真屋へ帰ろう」

江戸屋を出て、本宿へさしかかると、半七は往来のまんなかで二匹の犬のたわむれているのを見た。

六