Japanische Klassiker mit Furigana
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はんしちとりものちょう
時代推理小説 半七捕物帳(五)
岡本 綺堂
Lesen Sie 時代推理小説 半七捕物帳(五) (はんしちとりものちょう) von 岡本 綺堂 (おかもときどう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 215.744 Zeichen · 434 Bildschirme
果たしてそうだとすれば、米吉という奴は博奕を打つので大名屋敷の大部屋へはいり込む関係から、こいつが先ず誰かに買収されたものと想像されます。米吉はお房の縁で鮎川を抱き込む、つづいて増田を味方に引き入れる。狂言の筋立ては大方こんなことでしょう。昔から悪い事をする人間はみんなそうですが、鮎川も増田も自分の髪を切られたことにして、唯黙っていればいいのに、この二人だけが何か髪切りの正体を見たようなことを云って、天鵞絨のような手ざわりがしたとか、獣のような物に出逢ったとか云い触らしたのが失敗のもとで、かえってわたくし共に眼を着けられる事にもなったのです。
増田の申し立てによると、自分も鮎川も歩兵隊にはいったものの、毎日の調練が忙がしく、なかなか辛抱がつづかない。その上にいつか道楽の味をおぼえたので、猶さら屯所の生活が窮屈でならない。いっそ脱走でもしようかと云っているところへ、髪切りの一件をたのまれたので、金がほしさに引き受けたが、その詮議がだんだん厳重になったので、なんだか薄気味悪くなって来た。その矢先きへ、ある所から米吉を通じて、大隊長の妾宅を襲えという秘密の命令が来ました。