Japanische Klassiker mit Furigana
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はんしちとりものちょう
時代推理小説 半七捕物帳(六)
岡本 綺堂
Lesen Sie 時代推理小説 半七捕物帳(六) (はんしちとりものちょう) von 岡本 綺堂 (おかもときどう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 196.831 Zeichen · 396 Bildschirme
そんな筈は無いから、まあ我慢しろと幾次郎がなだめても、お大は肯かない。しかし幾次郎にしてみると、主人の女房と不義を働いているのも、和泉屋の養子に直って、その身代を手に入れたいからで、もう一と息というところまで漕ぎ付けながら、その大望を水の泡にして、年上の女と駈け落ちなどをする気はありません。しかしお大の方では頻りに迫って来る。もう忌とは云われない破目になって、幾次郎はまた悪巧みを考えました。その片棒をかついだのが彼の友蔵です」
「幾次郎は友蔵を識っていたのですか」
「去年の心中一件のときに、友蔵は和泉屋へ押し掛けて来て、自分が二十五両を横取りした事などはいっさい云わず、ここの息子のために大事の娘を殺されてしまったから、どうかしてくれと因縁を付ける。その時に幾次郎が仲に立って、三十両の金を渡して追い返した。それが縁になって、幾次郎は友蔵を識っている。あいつは悪い奴で、金にさえなれば何でも引き受ける奴だと云うことも知っているので、今度の味方に抱き込んだのです。
そこで四月の末に友蔵を呼び寄せて相談の上、お大にむかってもいよいよ駈け落ちの相談を始めました。