Japanische Klassiker mit Furigana
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はんしちとりものちょう
時代推理小説 半七捕物帳(六)
岡本 綺堂
Lesen Sie 時代推理小説 半七捕物帳(六) (はんしちとりものちょう) von 岡本 綺堂 (おかもときどう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 196.831 Zeichen · 396 Bildschirme
逃げ出されては面倒だと思って、友蔵はお大を細引で縛って、用のない時は戸棚へ抛り込んで置く。お大は三十四、五ですが、容貌もまんざらで無いので、さんざん玩具にした上で何処かの田舎茶屋へでも売り飛ばそうという友蔵の下心。お大はひどい目に逢いながらも、今に幾次郎が来るものと思って、泣く泣く我慢していたと云いますから、よっぽどうまく男に瞞されていたものと見えます。
どう考えても幾次郎はひどい奴で、体よくお大を追い払って、百八十両の金を着服して、自分はなんにも知らない顔をして和泉屋に残っている。忠義者の親父に引きかえて、こいつはよくよくの悪者です」
「怖ろしい奴ですね」と、わたしは嘆息した。「そこで、一方のしん吉はどうしたんです」
「こいつも亦ひどい奴で、幾次郎といい取組ですよ」と、老人もまた嘆息した。「伊豆屋という酒屋の女房お八重は、前にも云う通り、大きい子供の三人もありながら、派手づくりで出歩くような女ですから、どうで碌な事はしていまいと思っていると、案のとおり落語家のしん吉に浮かれて方方で逢い引きをしている。それでも上手にやっていたと見えて、近所へは知られなかったのですが、これも女が年上であるだけに熱度がだんだんに高くなる。