Japanische Klassiker mit Furigana
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はんしちとりものちょう
時代推理小説 半七捕物帳(六)
岡本 綺堂
Lesen Sie 時代推理小説 半七捕物帳(六) (はんしちとりものちょう) von 岡本 綺堂 (おかもときどう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 196.831 Zeichen · 396 Bildschirme
「その延光という役僧はどうしました」
「あるいは仏罰でもござりましょうか。昨年の二月、延光は流行かぜから傷寒になりまして、三日ばかりで世を去りました。延光が歿しましたので、唯今の俊乗がそのあとを継いで役僧を勤め居ります」
「縛られ地蔵もだんだんに流行らなくなったので、今度は地蔵を踊らせる事にしたのですね。それはお前さんの工夫ですかえ」
「いえ、わたくしではありません」
「俊乗ですか」
「俊乗でもありません。石屋の松蔵……松兵衛のせがれでござります。松兵衛は悪い者ではありませんが、伜の松蔵は博奕に耽って、いわばごろつき風の良くない人間でござります。それが縛られ地蔵の噂を聞き込みまして、当寺へ強請がましい事を云いかけて参りました。あの地蔵は自分の家で新らしく作ったもので、墓地の土中から掘り出したなどというのは拵え事である。自分の口からその秘密を洩らせば、世間の信仰が一時にすたるばかりか、当寺でも定めし迷惑するであろうと云うのでござります。飛んだ奴に頼んだと今さら後悔しても致し方がありません。何分こちらにも弱味がありますので、延光の取り計らいで幾らかずつの金をやって居りました。