Japanische Klassiker mit Furigana
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はんしちとりものちょう
時代推理小説 半七捕物帳(四)
岡本 綺堂
Lesen Sie 時代推理小説 半七捕物帳(四) (はんしちとりものちょう) von 岡本 綺堂 (おかもときどう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 217.272 Zeichen · 434 Bildschirme
病気その他の故障が起ったとしても、ふたり揃って違約するのはおかしい。二十一日は大師の縁日であるから、その日を間違える筈もない。ともかくも引っ返して本人たちの家をたずねてみようと思って、まず手近の庄五郎の門をたたいたのであった。
それを聞いて、お国はいよいよ不安を感じた。亭主の庄五郎はとうに身支度をして出て行ったのである。高輪の海辺は真っ直ぐのひと筋道であるから、迷う筈もなければ行き違いになる筈もない。殊に庄五郎ばかりでなく、平七までが姿を見せないというのは不思議である。亭主が出て行ったあとで、表の戸をたたいた男の声は平七であるらしく思われたのに、それも約束の場所へは行き着かないらしい。ひと筋道で三人出逢わないのは不思議である。
「どうしたんでしょうねえ」と、お国は眉のあとの青いひたいを皺めた。「なんぼ何でもおまえさん一人を置き去りにして行くようなことはないでしょう」
「と思うのだが……」と、藤次郎は又かんがえていた。「平公は確かに来たんだね」
「わたしも奥に寝ていたので、顔を見たのじゃありませんけれど、どうも平さんの声のようでしたよ」
「それから親方も一度帰って来ましたよ」