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Japanische Klassiker mit Furigana

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はんしちとりものちょう

時代推理小説 半七捕物帳(四)

岡本 綺堂

Lesen Sie 時代推理小説 半七捕物帳(四) (はんしちとりものちょう) von 岡本 綺堂 (おかもときどう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 217.272 Zeichen · 434 Bildschirme

Aozora Bunko

「まったくおお物騒。馬鹿に世間がそうぞうしいので驚きますよ。山卯の若い衆が大宅太郎を気どって出かけると、蝦蟆の妖術よりも恐ろしいのに出逢って、命からがら逃げて帰るという始末。御存知かも知れませんが、瓦版まで出ましたからね」

諸人が毎日寄りあつまる髪結床の亭主だけに、甚五郎は清水山の出来事については何から何までくわしく知っていた。勿論、例の冗談も幾らかまじっているらしかったが、その関係者の喜平、銀蔵、茂八のことから、大入道や九尾の狐の怪談まで、かれは半七に問われるままに一々説明した。

「主人や番頭に膏をとられたので、山卯の組はみんな引っ込んでしまったんですが、世間は広いもので、また新手が出て来ましたよ」

「今度は誰が出て来たんだ」と、半七はきいた。

「今度のは飯田町の池崎さまの中間たちです」

池崎弥五郎は麹町の飯田町に屋敷をかまえている千二百石の旗本である。その中間のひとりがこの八月に清水山の下を通っている白い浴衣の女にからかって、青鬼のような顔をみせられて、気が遠くなって倒れた。その当時にも大部屋の中間どもが清水山探検に押し出そうとしたのであるが、余り騒ぎ立てるのもよくあるまいという部屋頭の意見で、一旦はそのままに鎮まったが、大入道や九尾の狐の噂がだんだんに高くなったので、彼等はもうたまらなくなった。