Japanische Klassiker mit Furigana
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はんしちとりものちょう
時代推理小説 半七捕物帳(四)
岡本 綺堂
Lesen Sie 時代推理小説 半七捕物帳(四) (はんしちとりものちょう) von 岡本 綺堂 (おかもときどう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 217.272 Zeichen · 434 Bildschirme
「四月二十一日の宵に、お絹は近所の湯屋へ行く振りをして、塩町の大津屋をぬけ出して、淀橋の孤芳の家へ尋ねて行きました。孤芳が万次郎を引っ張り込んでいるだろうと疑って、その様子を窺いに行ったんです。自分の家作ですから勝手はよく知っているので、裏口から廻って窺うと、案の通り、男と女は縁側に近いところへ出て、早い蚊いぶしを焚きながら、睦まじそうに話している。それを見ると、お絹は嚇とのぼせて、悪女が更に鬼女のようになって、そこの台所にあり合わせた出刃庖丁をとって、孤芳を殺そうとして暴れ込んだので、孤芳はおどろいて庭へ飛び降りる。それを追おうとするお絹を万次郎が抱きとめる。お絹は死に物狂いになって暴れ廻る。その刃物をもぎ取ろうとするうちに、思わずも手がまわって……。と、いうことになっているんですが、これは重兵衛の場合と違ってどうだか判りません。金は貰えず、婿にはなれず、こんな悪女に付きまとわれては遣り切れないと思って、万次郎が思い切ってずぶりとやったのかも知れません。いずれにしても、お絹は乳の下を突かれて即死。惚れた男の手にかかって果敢なくなりました。その死骸は万次郎と孤芳が始末して、縁の下へ埋めているところへ、又そのあとから重兵衛がたずねて来たんです。