Japanische Klassiker mit Furigana
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はんしちとりものちょう
時代推理小説 半七捕物帳(四)
岡本 綺堂
Lesen Sie 時代推理小説 半七捕物帳(四) (はんしちとりものちょう) von 岡本 綺堂 (おかもときどう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 217.272 Zeichen · 434 Bildschirme
もう隠すことは出来ないので、万次郎も度胸を据えて、正直にその事情を打ち明けた上で、おれを下手人として突き出してくれと云うと、重兵衛も考えたらしいんです。わが子を殺されて驚いたには相違ないが、自分にも絵馬の秘密があるので、それを万次郎にしゃべられても困る。もう一つには、丸多の主人を殺した一件を万次郎も孤芳もうすうす覚っているかも知れないという弱味があるので、お絹殺しを表沙汰にするのは危い。そこで、三人が相談の末に、お絹は房州の親類へ預けたとか、あるいは家出したとか云い触らして、この一件は闇に葬ってしまうことにする。その代りに、万次郎は二百両の割りまえを一文も貰わず、孤芳とも今夜かぎりに手を切るということになりました。万次郎に取っては割の悪い約束ですが、仮りにも女ひとりを殺して、それを内分にして貰うというのですから、そのくらいの事は仕方がありません。そんなわけで、お絹の死骸を寺へ送ることは出来ないので、親父の重兵衛も手伝って、やはり床下に埋めることになりましたが、幸いに近所の者には覚られずに済んだのです」
「お絹は可哀そうでしたね」
「刃物などを振り廻したのは悪いに相違ないが、こうなると可哀そうなもので、それでまあ一旦は納まったんですが、五月の末頃になると、重兵衛が下谷の方から古着屋を呼んで来て、娘の夏冬の着物