Japanisch lesen

Japanische Klassiker mit Furigana

ja-reading.com

Lesen Sie japanische Klassiker online mit Furigana. Filtern Sie nach JLPT-Niveau, tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung und übersetzen Sie einen Satz.

とけいとまどのはなし

時計と窓の話

小川 未明

Lesen Sie 時計と窓の話 (とけいとまどのはなし) von 小川 未明 (おがわみめい) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N3. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N3 · Mittel · moderne Kanji und Kana · 4.803 Zeichen · 10 Bildschirme

Aozora Bunko

東にしか窓がなかったのを、西にも窓がつくと、同じへやとは信じられないほど、明るくなりました。しかも、その窓からは、これまで見られなかった森や、電信柱や、遠くの高い煙突までが、さながら、油絵を見るように目にうつったのです。この新しい風景は、ぼくの気持ちを、どんなに引き立たせたかしれません。

「これから、うんと、勉強ができるぞ!」

「にいちゃん、ごらんなさい。あんなに雲がきれいだこと。」と、妹が、森のいただきをさして、呼びかけました。

「あ、きれいだね。よし子ちゃん、クレオンで、あの雲を写生してごらんよ。」と、ぼくは、心が空へむかって、とび立つ思いがしました。

こうして、いきいきとした自然を見ると、たとえ、どんな平和な景色でも、時計についている動かないかざりを、感嘆して見る気がしなかったのでした。それに、時間が不正確とわかると、そばにおく気はもうなかったのです。

「こんどは、いい時計が、早くほしいな。」と、ぜいたくと知りながら、妹にむかって、私は、希望を話したのでした。

この希望も、たちまち達せられたのは、十何年か前に、父が、おき時計を買った、古道具屋の主人が、有田焼の大きな丸火鉢を、とどけてくれたからでした。