Japanische Klassiker mit Furigana
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げっせかいばっしょうき
月世界跋渉記
江見 水蔭
Lesen Sie 月世界跋渉記 (げっせかいばっしょうき) von 江見 水蔭 (えみすいいん) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 9.132 Zeichen · 19 Bildschirme
「ここは何という処ですか。」
と晴次が聞くと、
「ここはツランクイリチー大海の痕だ。」
と博士は手帳に書き示した。
一同は又そこを横切った。
かれこれ半ば頃にも達したと思う頃、遥か岩の影から一塊の黒い物が現われて、それが段々とこちらへ近づいて来る。
「何でしょう。怪物じゃないかしら、」
「鉄砲を忘れて来ちゃった。どうしよう。」
と二少年はもうそろそろ騒ぎ初める。
「何でもありゃしない。鉄砲を発った処が、こんな処じゃ一寸も利目はありゃしない。あれは多分桂田博士だろう。」
「博士でしょうかしら。」
と、語りながら、少年は尚怖々と見守っていると、その黒い物は次第に近くよって来る。
矢張人間だ。
それが半布を振り出した。こちらからもそれに応じて各自にハンケチを振った。
「博士だ※ 博士だ※」
数万丈の谿谷に博士と再会
近付くのを見ると、いよいよ博士だ。二少年はバラバラと駆け出してその側によると、桂田博士は微笑しながら、
「どうだ大分元気がいいじゃないか。」
「僕らは愉快で愉快で堪らないんです。」
と筆談をやっている中に月野博士も近づいて握手しながら、
「君が不意に居なくなったものだから、どうしたのかしらと思って大変心配したさ。