Japanische Klassiker mit Furigana
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みいらのみみかざり
木乃伊の耳飾
国枝 史郎
Lesen Sie 木乃伊の耳飾 (みいらのみみかざり) von 国枝 史郎 (くにえだしろう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 5.905 Zeichen · 12 Bildschirme
駱駝が進むに従って、金字塔は次第に近付いて来る。四百八十一呎の、高さを持った其姿、今更らながら雄偉である。北に向かった斜面の方へ、博士は駱駝を急がせた。目的地へ着くと駱駝を下り、土人を従えて金字塔を上へ上へと登って行く。
十八層目まで上って見ると、足許に一個の穴がある。これが内部への道である。博士と土人とは穴を潜ぐり、松火の光を先に立て、二十六度の傾斜道を、先へ先へと進んで行った。内部へ這入るに従って闇は益々深かくなり、天井を見ても左右を見ても、無限に厚い岩ばかり、その面には象形文字や鳥獣の姿が鑿ってある。
博士と土人の一行は、先へ先へと降りて行った。そのうちに博士は自分の心が、怪しい迄に興奮し、何物かに憑かれてでもいるように、従者の土人を後に残して、一人夢中で走っているのを、自分から発見して驚いた。それで博士は立ち止まって、追いつく土人を待ち受けたが、彼等は容易に追いつかない。そのうち復も博士の心は、宛ら物に誘われるように、劇しく劇しく波打った。博士はクルリと身を飜し、またも奥の方へ走り出した。石の廊下は斜角をなし、どこ迄もどこ迄も続いている。