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Japanische Klassiker mit Furigana

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かきのたね

柿の種

寺田 寅彦

Lesen Sie 柿の種 (かきのたね) von 寺田 寅彦 (てらだとらひこ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 70.202 Zeichen · 139 Bildschirme

Aozora Bunko

曙町より(十一)

そうして、電車線路を横切って遠ざかって行った。

ちょっと歌麿の絵を現代化した光景であった。

朱塗りの出前の荷と、浴衣の水色模様は、この木版画を生かすであろうと思った。

これとは関係のないことであるが、「風流」という言葉の字音が free, frei, franc などと相通ずるのはおもしろいと思う。

実際、風流とは心の自由を意味すると思われるからである。(昭和七年九月、渋柿)

曙町より(十一)

「墨流し」の現象を、分子物理学的の方面から、少しばかり調べてみていたら、だんだんいろいろのおもしろいことがわかって来た。

それで、墨の製法を詳しく知りたくなって、製造元を詮議してみると、日本の墨の製造所は、ほとんど全部奈良にあることがわかった。

一方で、鐘に釁るというシナの故事に、何か物理的の意味はないかという考えから、実験をしてみたいと思って、半鐘の製造所を詮議すると、それがやはり奈良県だということがわかった。

こんなことがわかったころに、ちょうど君は奈良ホテルに泊まって鹿の声を聞いていたのである。

今年今月は不思議に奈良に縁のある月であった。

奈良へ出かけなければならないことになるかもしれない。