Japanische Klassiker mit Furigana
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ねぎしあんほうもんのき
根岸庵訪問の記
伊藤 左千夫
Lesen Sie 根岸庵訪問の記 (ねぎしあんほうもんのき) von 伊藤 左千夫 (いとうさちお) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 2.345 Zeichen · 5 Bildschirme
枝折戸をあけるわけにもゆかないでしきりにそこ此所からのぞいたけれども屏の内はよくも見えない 無論どなたの声もきこえない。漸くあきらめがついて帰ってしまった 先生の許へ往くようになってからこんな事はきょうが始めてである
十三日の午後から急に訪問を思い立って出掛けた。二三日前に百花園からつるの手をつけてある目籠に長命菊つくし石竹の苗其他数種の青草を植込にしたやつを買って来て置いたのを持って往ったのである
きょうは暖炉の掃除をやったとの事で先生は八畳の座敷に石油暖炉をたき東向になってねていられた。何か雑誌を見ていられ手の下には原稿紙に少し何か書掛けてある。
別にかわったことはないがだんだん躰が疲れてゆく 腰の痛背のいたみ少しでもさわるとたまらなく痛む。それだから此頃は殆ど寝がえりと云うことができぬ。従て夜もおちついてはねむれない 眠てもすぐさめる 疲れるから眠ることはねむるが一時間もたつともう目がさめる。などと話さるるうちにも枕に頭をつけて居り又は僅に右りの片ひじで躰をささげつつ一つ啖をださるるにもうめぎの声をもらすなど苦痛の様子は見るに忍びない。如斯ことはきょう始めてと云うではないが見る度に胸がふさがるべくおぼえ何と云うて慰さめんようもなく身も世もあらぬ思である。