Japanisch lesen

Japanische Klassiker mit Furigana

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さくらじま

桜島・日の果て・幻化

梅崎 春生

Lesen Sie 桜島・日の果て・幻化 (さくらじま) von 梅崎 春生 (うめざきはるお) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 169.810 Zeichen · 345 Bildschirme

Aozora Bunko

と天願氏が先に立った。

玄関に立った時、棺は既にかつがれて露地を出ていた。そこの通りに自動車がたくさん並んで待っているのである。私達は露地に出た。

「ああ、何だかお正月のような気がする」と天願氏が言った。

侘びしい露地の明るさの果て、本郷の家並が曲りくねって連なり、戸毎に日章旗がひらひらとはためいている。祝祭日なのである。日の光さす道を曲りながら、霊柩車は既に粛々と動き出した。大気は、割に冷たかったが、お正月のような澄んだ明るさは、私の胸にもほのぼのと通って来るようであった。

乗り手をうながす為に自動車の運転手たちがぶうぶうと調子をつけて警笛を鳴らし始めた。私達は黒い露地の土を踏み、侘びしい明るさを拾いながら、通りの方へぞろぞろと出て行った。