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Japanische Klassiker mit Furigana

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ばいかのきひん

梅花の気品

豊島 与志雄

Lesen Sie 梅花の気品 (ばいかのきひん) von 豊島 与志雄 (とよしまよしお) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 2.397 Zeichen · 5 Bildschirme

Aozora Bunko

それに眸を凝らす時、人は自ら心すがすがしくなって、気品の妙趣を悟るであろう。

気品には一の渋味があり、而も同時に一つの新鮮味がある。気品は旧守でもなく、また新奇でもない。純粋の気品は、骨董と新考案とを包含し、両者を調和したものである。老と若と旧と新とをよせ集めて、而もその何れでもなく、老と旧との渋味を取り、若と新との新鮮味を取り来った、一種恒久的なものである。古さから来る拮屈傲峨と、新しさから来る自由暢達と、両者を具有してしっくりと落付いたものである。

この落付きはまた、梅花の樹に見らるる。鋭角度をなしてぐいぐいと曲った古木から、すいすいと若芽を伸し、若きを育つる力を内に蔵した老幹と、老を生かす力で伸び上る若枝とが、しっくりと一つの気分にまとまって、苔生した古い樹皮と、艶々しい新たな樹皮とが、一様に花を出し開かせているのは、まさに気品そのものの姿である。老いたる枝と若き枝とを択ばずに、一様に咲き匂ってる梅花を眺むる時、軽佻と鈍重とを超越した気品の沈静に、人は自ら味到するであろう。

気品はこの世に稀である。それは地上のものというよりも、寧ろ多く天上のものであり。