Japanische Klassiker mit Furigana
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もみノきはのこった
樅ノ木は残った
山本 周五郎
Lesen Sie 樅ノ木は残った (もみノきはのこった) von 山本 周五郎 (やまもとしゅうごろう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 148.519 Zeichen · 296 Bildschirme
とおみやは心のなかで思った。もし反抗でもしたら片輪になるほど自分を折檻し、そうしてやはり、思いどおりにするだろう。とおみやは思った。六郎兵衛は妹を「すぐに支度しろ」とせきたて、こんどは新八に向かって、畑与右衛門の遺族のことを訊いた。
新八は宇乃と虎之助のことを話した。
「親しくしていたのか」と六郎兵衛が訊いた。
新八はそうだと答えた。
六郎兵衛はさらに訊いた、「姉弟とも、おまえの云うことを信ずるくらいにか」
「それはどういう意味ですか」
「あらゆる意味でだ」と六郎兵衛は云った。
「わかりません」と新八は眼を伏せた、「私たちは家族どうしでつきあっていましたし、あの晩はいっしょに逃げて、原田さんに助けられたのです」
「それはもう聞いた」
「ですから、信じてくれているとは思いますが、どれほど信じてくれるかは、事と次第によると思います」
「よかろう」と六郎兵衛は頷いた。
新八は不安そうな眼で、六郎兵衛の顔を見た。
「あの二人に、なにかあったんですか」
「救い出すんだ」と六郎兵衛は云った。「その姉弟も、救い出さぬとなにをされるかわからない、そうだろう」
「そうでしょうか」
「そう思わないのか」