Japanische Klassiker mit Furigana
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じろうものがたり
次郎物語
下村 湖人
Lesen Sie 次郎物語 (じろうものがたり) von 下村 湖人 (しもむらこじん) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 117.781 Zeichen · 235 Bildschirme
九 自己を掘る
彼は、芦原の中に、きょとんとして立っている良寛の姿を想像したりして、何だか馬鹿にされているような気がするのだった。
九 自己を掘る
次郎が「白鳥入芦花」の意味をどうなりつかみ得たように思ったのは、それからふた月以上もたって、彼が二年に進級したあと、はじめて白鳥会が開かれた晩のことだった。
その晩の話題は、期せずして、新五年生の下級生に対する態度に関係したことに集中され、とりわけ、大沢が級会において、多数の五年生を相手に猛烈な論争をやったことが、興奮と感激とをもって語られた。
「じっさい、大沢君の論鋒は鋭かったよ。痛快だったね。」
「やつらがいきり立てばいきり立つはど、大沢君、落ちつくんだからね。すっかり感心しちゃったよ。」
「しかし、汝ら罪なき者彼らを打て、という文句を引き出して、やつらを睨みまわした時には、大沢君もさすがにちょっと興奮していたようだったね。」
「あの時、誰か隅っこの方から、アーメンなんて野次った奴がいたぜ。」
「あんなのが一番下劣だね。真正面からぶっつかって来る奴は、まだ脈があるんだが……」
「しかし、大沢君が、おしまいに、大の字なりに寝ころんで、下級生を鉄拳制裁する代りに、おれを踏むなり蹴るなりしろ、と呶鳴った時には、どうなることかと心配したよ。