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Japanische Klassiker mit Furigana

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うたよみにあたうるしょ

歌よみに与ふる書

正岡 子規

Lesen Sie 歌よみに与ふる書 (うたよみにあたうるしょ) von 正岡 子規 (まさおかしき) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 17.419 Zeichen · 35 Bildschirme

Aozora Bunko

にあれば誰も口ずさみ候えども、一文半文のねうちも無之駄歌に御座候。この歌は嘘の趣向なり、初霜が置いたくらいで白菊が見えなくなる気遣無之候。趣向嘘なれば趣も糸瓜も有之不申、けだしそれはつまらぬ嘘なるからにつまらぬにて、上手な嘘は面白く候。例えば「鵲のわたせる橋におく霜の白きを見れば夜ぞ更けにける」面白く候。躬恒のは瑣細なことをやたらに仰山に述べたのみなれば無趣味なれども、家持のは全くないことを空想で現わしてみせたるゆえ面白く被感候。嘘を詠むなら全くないこととてつもなき嘘を詠むべし、しからざればありのままに正直に詠むが宜しく候。雀が舌剪られたとか狸が婆に化けたなどの嘘は面白く候。今朝は霜がふって白菊が見えんなどと真面目らしく人を欺く仰山的の嘘は極めて殺風景に御座候。「露の落つる音」とか「梅の月が匂ふ」とかいうことをいうて楽む歌よみが多く候えども、これらも面白からぬ嘘に候。すべて嘘というものは一、二度は善けれど、たびたび詠まれては面白き嘘も面白からず相成申候。まして面白からぬ嘘はいうまでもなく候。「露の音」「月の匂」「風の色」などはもはや十分なれば今後の歌には再び現れぬよう致したく候。