Japanische Klassiker mit Furigana
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わすれえぬひとびと
武蔵野
国木田 独歩
Lesen Sie 武蔵野 (わすれえぬひとびと) von 国木田 独歩 (くにきだどっぽ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 94.018 Zeichen · 192 Bildschirme
僕は気の毒に思った、その柔和な顔つきのまだ生き生きしたところを見て、無残にも四足を縛られたまま松の枝から倒さに下がっているところを見るとかあいそうでならなかった。
たちまち小藪を分けてやッて来たのは猟師である。僕を見て
『坊様、今に馬のようなのが取れますぞ。』
『まだ取れるだろうか。』
『まだまだ今日は十匹は取れますぞ。』
しかし僕は信じなかッた。十匹も取れたら持って帰ることができないと思った。猟師は岩に腰を掛けて煙草を二、三ぶく吸っていたが谷の方で呼び子の笛が鳴るとすぐ小藪の中に隠れてどこかに行ってしまった、僕も急いで叔父さんのところへ帰って来ると、
『どうだ、取れていたか、そうだろう、今に見ろここで大きな奴を打って見せるから。』
かれこれするうちに昼時分になったが鹿らしいものも来ない、たちまち谷を一つ越えたすぐむこうの山の尾で銃の音がしたと思うと白い煙が見えた。叔父さんも僕もキッとなってその方を見ると、三人の人影が現われて、その一人が膝を突いて続けさまに二発三発四発と打ち出した。続いて犬がはげしくほえた。
『そらそら海を海を、もうしめた、海を見ろ、海を』