Japanisch lesen

Japanische Klassiker mit Furigana

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みずしちけい

水七景

小川 未明

Lesen Sie 水七景 (みずしちけい) von 小川 未明 (おがわみめい) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N3. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N3 · Mittel · moderne Kanji und Kana · 2.631 Zeichen · 6 Bildschirme

Aozora Bunko

わたしも、そのそばへ近づくと、おじいさんが、大きな望遠鏡をすえつけて、お金をとって、月を見せているのでした。

「どうです、よく見えませんか。あの雲のようなのが、山脈で、ぼつ、ぼつが、噴火口のあとです。月の世界には、水がないから、生物もいない。死んだ世界ですよ。」と、おじいさんは、説明しました。

「ああ、それで、月は水がのみたいのか。」と、わたしは、思いました。

だから、どんな小さな水たまりにも、また、細い流れにも、月が、姿をうつしていました。

わたしが、町を出て、さびしい、小道をいくと、畑で、虫がないていました。まだ、夜ふけともならぬのに、いもの葉に、もう露がおりていました。そして、その露の玉にも、やはり、月のかげが、やどっていました。

*

秋の、うららかな日でした。

畑から、とってきた菜の花を、母親は、前の小川で洗っていました。

少年は、そのそばに立って、見ていました。毎年、いまごろになると、どこの家でも、冬の用意に、菜をつけるのでした。

「まだ、なかなか。ぼく、おなかがすいた。」と、少年は、いいました。

「もう、ちっとがまんをおし、じき終わりますからね。