Japanische Klassiker mit Furigana
ja-reading.com
Lesen Sie japanische Klassiker online mit Furigana. Filtern Sie nach JLPT-Niveau, tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung und übersetzen Sie einen Satz.
すいちゅうのきゅうでん
水中の宮殿
野村 胡堂
Lesen Sie 水中の宮殿 (すいちゅうのきゅうでん) von 野村 胡堂 (のむらこどう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 26.533 Zeichen · 52 Bildschirme
滝山は実に模範的な悪党で、平泉の地下に埋まる富を一人占めにする為に、こんなひどいことをしたのでした。
どうしても白状しなかったのを、係の検事が燿子から聞いたプログラムの謎から思いついて、その晩見たと言う映画の筋を訊くと、何にも知らなかったので、到頭正平爺や殺しが判り、それからそれとみんな白状してしまいました。
それはずっと後の話。
滝山が縛られた翌日、健一燿子の父親、翠川健太郎が平泉へ来ました。この日、いよいよ藤原四代の栄華を秘めた、高館と平泉館の地下の大宝庫が開かれることになったのです。
隧道を通って、広場の向う、地下の客室を開くと、そこはもう山の向側で、八百年来秘められた財宝が、初めて真夏の陽下に曝されたのです。
「あッ」
健一も、燿子も、綾子も、健一の父の健太郎も、お高さんも、唐崎荘之介も、その秘書も、思わず驚の声をあげました。
石で畳み上げた、世にも壮麗厳重を極めた秘室の中には、砂金が一粒、銭が一枚無いのです。
あるものと言っては、藤原四代の栄華を誇る器具と調度と衣類――それも長い歳月に腐蝕して、考古学や歴史学の参考以外には何の役にも立たぬものと、夥しい位牌、仏具、それに古写経と、素晴しい古文書の山ばかり。